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床に、壁に、家具の上に。用途豊富な手織りラグを扱う「クラフトワーク」

2019/07/28

皆さん、突然ですが「手織りラグ」ってどんなものか想像できますか?

ペルシャ絨毯に代表されるような、職人や遊牧民の女性たちが手織りで織り上げていく敷物のことです。
覚王山の商店街の並びに佇む「手織ラグの店 クラフトワーク」には、床に敷くだけではもったいない!と思えるほど用途多様なラグがたくさんありました。



ギャッベ、キリム、ペルシャ絨毯。大きく3種類の手織り製品







まずお店に入って目を引くのが、この色鮮やかで大きなラグ。
素朴な色合いと模様にが本当にたくさんあるので、思わずきょろきょろと見渡してしまいます。


店主のラミンさんによると、取り扱っている商品は大きく分けて3つ。
ひとつひとつ特徴をご紹介していただけることに!



まずはこちら、「ギャッベ」といわれる織物。








毛足が長くてふかふかした手触り。
イランに住む遊牧民・カシュガイ族が心を込めて織る草木染の絨毯です。
家庭織りで図面がないので、作り手の感性やそのときの気分、思いで織られていくのだとか。







そもそも遊牧民が自分の家で使うために織り始めたことがきっかけだそうで、モチーフとなっているのは「ヤギ」「シカ」「山」「テント」など、自然や身の回りのものが多いようです。
けれど中には、曲線や直線を組み合わせて描くこともあり、それはもう即興なんだとか。
即興だとしても、こんな複雑で美しい模様が描けるなんて、不思議です!







サイズとしては、椅子の座面に置けるような正方形のものや玄関マットくらいの大きさ、そして2m×3mくらいの大きなものも。
価格帯は7,000円前後からなので、お求めやすいのもうれしいですね。

お次は、ちょっと薄い生地が特徴の「キリム」を紹介してもらいました!






キリムもイランの遊牧民による手織り製品として作られ始めました。
ギャッベと大きく違うのが、毛足の長さ。
そもそも日用品として使われることが多かったキリム。
何かを包んだり、テントの壁にしたり、入れ物として代用されたり。
薄くて丈夫だったので、遊牧民の彼らにとっては持ち運びにも便利な「家具」だったようです。
なので、クッションカバーや椅子の背もたれの彩り、テーブルセンターとしても使い勝手がいいのだとか。








壁にかけてタペストリーに。椅子そのものにもなっちゃう!
しかもこの独特の柄は、母から娘へとその家庭ごとに受け継がれていくのだとか。
なので、キリムを見ただけで遠くから見て「どこの家か」「どの民族か」なんていうのが、現地の人はわかるのだそうですよ。
100%ウールなので、こんなに薄手でも冬でもしっかり保温してくれるとのことです。

ギャッベとキリム、合わせるとこんな感じのインテリアに。






ナチュラルな木の家具と相性がいいですね。
ちなみにラグは、どんどん踏んだり触ったりして、人の生活の中になじませていくほうがいいそうです。
そのほうが、風合いがでてより使い勝手がよくなるのだとか!
「壁にかけるなら、床に1年敷いてからのほうがいいですよ!柔らかくなって、壁にかけたときにステキです」とラミンさん。
こちらのお店では、タペストリー用に少し手直しをしてくれるとのことなので、気軽に尋ねてみて。


そして最後に、ひときわゴージャスな、「ペルシャ絨毯」。








こちらでは、下絵のある工房織りと、下絵のない家庭織りの両方を取り扱っているそうです。
150cmほどのサイズを1枚作るのにかかる期間は、およそ半年。
繊細できめ細やかなデザインは、見ていてため息が出るほどです。








一般的に高級品といわれるペルシャ絨毯ですが、こちらでは直接買い付けているので、驚くほどお値打ち!
一枚あるとぐんとお部屋が華やかになるペルシャ絨毯、思い切って購入を決めてみてもいいかも?


決め手はズバリ「クッション性」のみ!?好きな柄をチョイス。


ここまで見てきたとおり、3種3様な手織りのラグたち。
実際に購入するときのポイントは?と尋ねると…
「クッション性がほしいかどうか!それだけですね」との答えが!
確かに、素材はどれもウール。織り方は手織り。デザインも大きさも豊富。
とくれば、確かにクッション性のみ?なのかも。






「例えば、フローリングや畳の上に敷いてごろんと寝ころびたいなら、ふかふかしたギャッベやペルシャ絨毯。
素朴な印象にしたいならギャッベで、ゴージャスがいいならペルシャ絨毯になりますね。
ダイニングテーブルの下に敷いたり、実用的に使いたいなら薄手のキリムです。それだけですよ!」





そしてなにより大事なのは「ちゃんと使うことを目的として買う」ということだと教えてくれました。
柄がキレイだからつい「飾る」ために選んでしまいがちだけれど、ギャッベもキリムもペルシャ絨毯も、もとはどれも実用として織られていたもの。
使う場所や使い方によって、クッション性を重視して好きなデザインを選ぶだけなのですね!
あれ?なんだかすごく簡単に取り入れられそうな気がするのは私だけ?
これなら、あまり深く考えずに取り入れられそうです!


手織りラグのある暮らし、今日から始めてみませんか?





[ 手織ラグの店 クラフトワーク ]

  住所:名古屋市千種区山門町1-47-2
  営業時間:11:00~18:00(火曜休)
  ウェブ:https://www.craftworkjp.com/

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