コラム|暮らしのデザイン
ゼネラリストなママさんの生き方とは?
2020/12/21
今回フォーカスするのは、女性建築士の近澤さん。
ある時は建築士、ある時はカフェオーナー、ある時は洋裁屋さん、そしてさらには二児のママ。
・・と色々な顔をもつ近澤さんにお話を聞いてみました。
ゼネラリストと呼ばれたり
皆さん、ゼネラリストという言葉をご存知でしょうか?
ゼネラリストとは、「広範囲にわたる知識を有している人」を指します。
例えば、ビジネスの場においては、ひとつの分野を深く追究するのではなく、幅広い知見と多面的な視野によって、分野の垣根を越えて混ぜ合わせつつ活動する人・・という風に捉えることができるかと思います。
近澤さんは、建築士としてのメインワークを持ちつつも、夫の祖父の空き家だった日本家屋をリノベーションしてカフェを運営しつつ、職人レベルの縫製技術で洋裁グッズをオーダーメイドまでこなしてしまう。
そして、この多種多様なワークをこなす女性が、二児のママというから驚きです。
このコロナのご時世、テレワークが爆速で普及し、私たちの「働きかた」は大きく変わりました。
通勤時間がなくなり時間に余裕ができたことは当然のこと、働く時間が短くなったり、仕事をシェアしたりと、空いた時間をどう活用するか?を考えている人はきっと多いはず。
多種多様に生きるひとを参考にしてみることで、生き方の視野がさらに広がります。
今、あるもので暮らす。がコンセプト
今のワークスタイルは、今まで学び経験してきた仕事が生み出してきたもの。
人が暮らしていく中で、日常に近い「衣・食・住」に関わることをやっていきたいと考えていたし、ナチュラルで温かみのある自然なもの、ノスタルジックなものがすごく好きだったそう。
「例えば、食べ物でも海外の食材を使った海外の料理はたくさんあれど、和風な家で和食を提供したい。
この“あたりまえの日本人らしさ”を大事にした“食”をつくっていきたかったし、これは“衣”にも“住”にも通じるものがあると思うんです」
「私は高知生まれ高知育ちなので、“食”の面で高知の食材を取り扱ったり、“住”の面で高知の林業から木材を仕入れたりもしています。私のルーツである高知に貢献したいな、恩返ししたいなという想いからですね。」
また、カフェの運営に使う食器類などは、ご近所や知り合いへ声をかけ“不要になった食器類”を引き取り再利用をしたり、また販売して売り上げを所有者に還元するなどの仕組みも考案。
すごく自然体で話をする近澤さん。
ナチュラルに衣食住を捉えて「人間らしさとは何か?幸せとは何か?」を考え生きてきたライフワークバランスがみてうかがえます。
二児のママであり、実業家でもある
建築士、兼オーナー、兼洋裁屋というゼネラリストの顔を持つ近澤さん。
旦那さまと住んでいるリノベーションしたマンションも、子どもが生まれ母親としての家事をし易くしたのだとか。
玄関から台所まで、靴を履いたまま歩くことができる“通り土間のある家”というコンセプトで、
リモデル大賞(TOTO)を受賞するなどして話題を呼んだのだそう。
そんな近澤さんは、ナチュラルなワークスタイルを進めていく中で「モノづくり」「空家活用」「故郷応援」「女性支援」という4つのテーマを持たれています。
衣食住という常日頃かかわるワークスタイルの中で、テーマ分けされたそれぞれのものが交じりあいカタチになっていくことが楽しいのだそう。
カフェのお客の多くが、お子さん連れのママやご近所さんという中で、近澤さんの生き方に刺激を受ける方も多いはず。
コロナの影響で、私たちの「生き方」そのものが見直しされようとしている中で、ぜひ参考にしてみたい生き方のひとつです。
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