家づくりのこと

住宅(ジャンル別)を選んだ「理由」とは?|住宅市場動向調査 抜粋

2020/06/13

今回のテーマは、住宅選択の「理由」について書きたいと思います。


参考にするデータは、国土交通省 住宅局が出す統計資料である「住宅市場動向調査」です。


この住宅市場動向調査は、2018年4月~2019年3月)に住み替え・建て替え・リフォームを行った世帯を対象として、 次に掲げる住宅の種類別に調査を行った調査内容で、その中のものを抜粋して紹介したいと思います。




この世帯を対象に、住み替え・建て替え前後の住宅、その住宅に居住する世帯の状況、住宅取得等の資金調達等の状況について、調査結果を抜粋したものです。

これから住宅の購入を考えていらっしゃる方は、参考資料になるかと思います。



ジャンル別で見る「決めた理由」とは?


ここでは、注文住宅/分譲戸建て/分譲マンション/中古戸建て/中古マンション/民間賃貸住宅というジャンル分けをして、それぞれを選んだ理由の統計データと、一番割合の多い理由の年推移を見ていきたいと思います。

まず、大別で「新築」と「中古・賃貸」に分けて、「新築」カテゴリの3つの統計データをみていきましょう。




注文住宅に決めた理由




↑注文住宅取得世帯が、「注文住宅に決めた理由」の統計データです。

※複数回答可のアンケート形式なので、パーセントの割合は100%に合致しません。


【1位:49.4%】信頼できる住宅メーカー/不動産会社だったから。

【2位:40.8%】新築住宅だから。

【3位:37.4%】住宅の立地環境が良かったから。


統計の結果では、ダントツで「信用力(住宅メーカー/不動産会社)」です。

注文住宅の魅力はやはり自由設計であり、理想の暮らしをカタチにできることなので、「住宅のデザイン・広さ・・・」が決め手の理由として多そうな気はしますが、分譲とは違って「まだ建築されていない=実物が見えない」という不安があるので、「信用・信頼」が大きく勝っているという結果ですね。

そして、その決め手である「信用力」は、全体の約半数の方が過去5年間、割合はほぼ変わらず選んでいるということで、住宅メーカーや不動産会社選びは、信用・信頼を大前提に考えているということなんですね。





分譲戸建てに決めた理由




↑分譲戸建て取得世帯が、「分譲戸建てに決めた理由」の統計データです。

※複数回答可のアンケート形式なので、パーセントの割合は100%に合致しません。


【1位:56.2%】一戸建てだから。

【2位:53.8%】新築住宅だから。

【3位:44.1%】住宅の立地環境が良かったから。


統計の結果では、「一戸建てだから」と「新築住宅だから」とシンプルな結果に。

注文住宅とは違って、分譲住宅はすでに出来上がったものを買うという感覚から、メーカー元の信用はさておき、分譲される住宅そのものの商品力をみて判断するといったところでしょうか。

注文住宅と分譲住宅を比べると、すごく分かりやすいアンケート結果だなと感じます。






分譲マンションに決めた理由




↑分譲マンション取得世帯が、「分譲マンションに決めた理由」の統計データです。

※複数回答可のアンケート形式なので、パーセントの割合は100%に合致しません。


【1位:61.3%】住宅の立地環境が良かったから。

【2位:61.0%】新築住宅だから。

【3位:48.3%】マンションだったから。


統計の結果では、「立地環境が良かったから」「新築だから」がダントツですね。

マンションを選ぶ方は、戸建てと迷わない傾向にある・・と言われるほど、マンションのメリットをよく理解されていると思います。

マンションの魅力は、やはり「立地環境」ですね。

比較的、街中に所在し、スーパーやドラッグストア、病院に学校など、徒歩圏で行ける範囲にあったりと、利便性に長けているものが多い。

今回の統計では61.3%ですが、1.2年前は7割越えをしていたので、なおのこと立地・利便性を重視されているということですね。

加えて、統計にはありませんが、立地が良い=資産価値が高く維持される、、という見方をしている方も多くいらっしゃるように感じます。





中古を選ぶ理由はコスパ?


ここからは、「中古」の戸建て/マンション」と、民間「賃貸」住宅の統計データです。

中古&賃貸を選んだ理由はほぼ似ているので、データをまとめてだします。






この3つの統計「中古を選ぶ理由/賃貸を選ぶ理由」は、すべて「価格/家賃が適切だったから」という理由が1位です。

日本では、海外の比べてまだまだ「中古(住宅)」に対する査定が低いことから、コスパが良いという見方をされています。

ただし、比較的、地震の多い日本の住宅基準は、どんどんとアップデートされているので、その観点から単にコストだけで比較できるものでもないのですが・・。


そして、何より「既存」の住宅ということだけあって、立地環境の良い中古物件は数多く存在します。

この統計データでもわかる通り、中古/賃貸に決めた理由は価格面の次に「立地環境が良かったから」が続いています。



みなさん、いかがでしたでしょうか。

家を買うということは、家族の暮らしの拠点を決めることであり、簡単に変えれるものではありません。

家の良さもさることながら、暮らす土地についてもしっかりと考えを深めて、どんな暮らしをしたいのかを決めていく必要があります。

住宅メーカー探しや土地探しに入る前に、しっかりと条件整理をして、良い条件が出てきたらすぐに前に進めていけるような段取りが好ましいですね。

▼この記事をSNSでシェアする

twitter


カレンダー