コラム|暮らしのデザイン
消費税増税8%→10%は、住宅取得にどう影響する??|Part.1
2019/09/15
今回は、消費税増税において、住宅取得に関わる税金の話についてです。
私自身は、宅建士でもあり、ファイナンシャルプランナーでもあるので、立場上、この持ち家取得における税金の相談はよく受けます。
住宅の取得には、すごく大きなお金が必要となるので、一般的な税制優遇と比較しても、その節約効果やキックバック効果はすごく大きなものになります。
家を買うタイミングを見直したり、家そのものの計画も考え直すよい機会になると思うので、ぜひ、ご参考にしてくださいませ。
消費税がついに10%に・・
消費税は、バブル末期の1989年に財政不安を払拭するため、税率3%でスタート。
税率はその後、1997年に5%、2014年に8%へ引き上げられ、そして、2019年10月1日に10%に引き上げられます。
(今回の増税では、低所得者対策とした「軽減税率制度」が導入。)
ここでいう軽減税率制度とは、特定の品目の課税率を他の品目に比べて低く定めることを指していて、対象品目としては・・
・「酒類」「外食」「ケータリング・出張料理等」を除く飲料食品
・定期購読の契約をした週2回以上発行される新聞
で、これらは税率は8%のままに据え置かれる形となります。
実際に、出費がどれくらい増える??
総務省が発表する「家計調査年報」(2017年)によると、二人以上の世帯のうち勤労者世帯の消費支出(全国平均)は313,057円。
軽減税率を考慮せず、単純計算すれば、消費税が8%→10%となり、+2%分が増税。
これを当てはめると、毎月の支出増分は毎月313,057円×2%=月6,261円の負担増に!!
年間に換算すると6,261円×12ヵ月=年75,133円の負担増になります。
私たちの暮らしに負担される税金額が分かると、イメージしやすいですよね。
当然のことながら、消費税増税による消費の落ち込みは必ず起きるもの。
そして、それは国内の消費市場に大きな影響を与える住宅業界でも同じことが言えます。
ここに対しては、国策として幾つかのてこ入れを予定しています。
そんな住宅に関係する支援策はというと、、、
住宅取得における各種優遇制度とは
・住宅ローン減税(控除)の拡充
・住宅購入時の優遇税制(不動産取得税・登録免許税)
・次世代住宅ポイント制度の創設
・住宅資金贈与にかかる贈与税の非課税枠の拡大
それぞれを少し解説をしたいと思います。
すまい給付金の増額
すまい給付金は、消費税率引上げによる住宅取得者の負担を緩和するために創設された制度。
(※2019年度予算案、関連税制法案など、国会での成立が大前提です。)
消費税率8%時は収入額の目安が510万円以下の方を対象に最大30万円給付されますが、消費税率10%時は収入額の目安が775万円以下の方を対象に最大50万円を給付されます。
計算式は以下の通り。
「すまい給付金の給付金額=給付基礎額×持分割合」
収入額(都道府県民税の所得割額)によって給付基礎額が決まり、給付基礎額に登記上の持分割合を乗じた額(千円未満切り捨て)が給付されます。
収入額(都道府県民税の所得割額)と給付基礎額(消費税率10%の場合)
収入額の目安 | 都道府県民税の所得割額 | 給付基礎額
・450万円以下 | 7.6万円以下 | 50万円
・450万円超525万円以下 | 7.6万円超9.79万円以下 | 40万円
・525万円超600万円以下 | 9.79万円超11.9万円以下 | 30万円
・600万円超675万円以下 | 11.9万円超14.06万円以下 | 20万円
・675万円超775万円以下 | 14.06万円超17.26万円以下 | 10万円
※収入モデルは、夫婦(妻は収入なし)及び中学生以下の子供が2人。夫が住宅取得する場合の夫収入を目安に。
※出典「国土交通省 すまい給付金について」
住宅ローン減税(控除)の拡充
住宅ローン減税(控除)は、住宅ローンの残高に応じて、所得税もしくは住民税が控除される制度です。(※2019年度予算案、関連税制法案など、国会での成立が大前提です。)
今回の消費税増税後の住宅購入等を支援するため、2019年10月1日から2020年12月31日までの間に入居した場合を対象に、住宅ローン減税の控除期間が現在10年間のところ、13年間となり、3年間延長(建物購入価格の消費税2%分の範囲で減税)となります。
長期優良住宅とは、劣化対策、維持管理・更新の容易性、耐震性、省エネルギー性、居住環境、住戸面積、維持保全計画といった項目において、一定の基準を満たしていることを所管行政庁(都道府県知事又は市区町村長)が認定した住宅のことを言います。
続いて、住宅取得における各種税金の優遇制度です。>>>Part.2へ
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