コラム|暮らしのデザイン

水道管が凍結した時、よくある間違えた対処法

2021/01/08



今年の冬も、大雪で交通網がストップで立ち往生したり、追突事故が相次いだりと死者を出してしまうほどの大寒波が襲ったというニュースが飛び交っていますね。


身近な暮らしの中でも、「凍ってお湯が出ない・・」なんてことも経験している方も多いはず。

よくあるのは、やはり水道管が凍って水が出ないというケース。特にお湯を出す給湯器まわりの給水管は地上に這わせる形になるので、外気の影響を受けやすく、凍りやすいとされています。

そんなライフラインの凍結について、よくある間違った対処をしないように記事を書かせて頂きます。



水道管の破裂は、想像以上に被害が大きい


皆さんの中には、屋内での水漏れの経験をされている方も多いのではないでしょか?

屋外とは違い、屋内で使われる建材の多くは「水に弱いもの」ばかり。

例えば、無垢のフローリングは水分を含むと膨張するので、浮き上がるような形で反りがでてきたり、ひび割れを起こしたりします。

また、天井材が水分を含むことでふやけて落ちてきたりもあります。

そして、そこら中に置かれている家電製品も壊れてしまうということに繋がってしまいます。


なかなかないケースだからこそ、意外と大きな損害を被ることになるので、対策はきちんとしておきたいところですし、対処法もきちんと学んでおきたいところですね。




築古な木造住宅が凍結事案は多い傾向


新築物件でも起こりうる水道管の凍結ですが、やはり築年数の建った木造住宅での凍結事案が割合的には多いそう。[一般社団法人日本損害保険協会統計資料より]

住宅を建てる時の建築基準は、どんどんと見直されているので、建てられた築年数によって「断熱性能」が違うことで給水管の凍結が起こりやすく、また「水道管の老朽化」が進んでいたりすることで破裂が起きやすくなるということになります。


寒い冬には毎年起きるこの凍結事案ですが、ここにかこつけて「悪徳業者」が入り込むケースも多いように感じます。

「今加入している保険金を使うことで、無料で修理ができますよ」という口説き文句で、適正ではないリフォーム工事案件を受注しようとする悪い業者がいるので注意が必要です。

こういった時は、必ず保険契約をしている損害保険会社か、または契約窓口となった代理店へ、事前に相談して、間違いがないかを確認して進めることをおススメします。



正しい凍結への対処法とは?


まず、やってはいけない対処法とはなんでしょう?

実は、よく皆さんやりがちな「お湯をかける」という行為です。

冬場に車のフロントガラスにはった氷を溶かすのに熱湯をかける方が多くいらっしゃるので、同様に対処をしようと考えるのでしょう。

しかし、給水管が相手だと急激な温度の変化で破裂してしまう可能性があるので注意が必要なのです。

その他、ガスバーナーなどで火を当てることも同様にダメです。


では、どうするか?

実は、良しとされる対処法がありません。

(給水管の立ち上がりに解氷パイプが取り付けられている場合は、そこにお湯をゆっくりと注ぐと良い。

また、水抜き栓があるのであれば水抜き対応をするなど。)

豪雪地帯など地域によって住宅の設備が違うので、一概には言えませんが。



凍結する前にできることをやっておく


凍結したものに対しての対処法がないのであれば、どうするか?

そうです。凍結する前に、極力、凍結させないようにしようということなんです。笑


実際に、水道管の形状や配管の回しかたは、住宅によってバラバラです。

一度、敷地内で水道管が立ち上がっている場所(特に、給湯器まわりなど)を調べてみましょう。

その給水管を見つけてたら、外気に触れないようにきちんと防寒されているのか?をみます。

保温材で囲われていなければ囲うことになりますし、囲われていてもすき間があれば、それを埋める・・といったことで、対処していくことになります。




いかがでしたでしょうか?

水道管というライフラインは、私たちにとってすごく身近なものです。

そして、間違った対処をすることで、漏水事故を起こしてしまうと、それこそ大惨事です。

寒い季節だからこそ、知っておいて欲しい内容です。

皆さまのお役に立ちますように。


デザイン工務店 編集部

▼この記事をSNSでシェアする

twitter


カレンダー