本計画は内部と外部の間に水平に広がる中間領域を設け、多様で豊かな空間を試みたプロジェクトです。
敷地は南東角地という好立地な条件から、私たちは外部に開放された居間南東側に設け、その間に内と外を繋ぐ「縁側空間」を設けました。
この縁側空間と居間は天井が水平に繋がり、壁と柱をランダムに配置させることにより境界を曖昧にし社寺建築に見られるような魅力ある中間領域をつくりだしています。
そしてこの中間領域は内部空間の「開放性」と「包まれ感」をうまく共存させ、外部要素から緩衝地としての役割も果たし、一年を通して内部環境を守ってくれます。
また内部空間では将来の変化にも対応できるように子供室以外を一階に配置させ、家族で音楽を楽しむことのできる多目的室(防音室)を居間横に設けることで、家族の繋がりと多様性をつくりだしています。